BlenderのCyclesのPrincipled BSDFでいろんな材質を表現する方法です。
Blender 2.79
前提
本記事の前提として、以下のレンダリング結果はすべてIBLを設定しています。
IBLについては割愛するので次の記事を参照してください。
またCyclesの使い方の基本的なところは下記の記事を参照してください。
光沢のあるプラスチック
まず光沢のあるプラスチックを表現してみます。
金属ではないのでMetallic
を0にします。
さらに光沢があるということは表面がツルツルであるということなので、Roughness
も0にします。
Base Color
は適当に設定しています。
レンダリング結果は次のようになります。
マットなプラスチック
マットなプラスチックとは微細表面に凹凸があるプラスチックになります。
これを表現するにはRoughness
の値を上げます。
レンダリング結果は次のようになります。
鏡
次に鏡を表現してみます。
鏡は表面がツルツルな金属なので、Roughness
を0にします。
また金属なのでMetallicは1にします。
Base Color
は白にしました。
レンダリング結果は次の通りです。
鈍い光沢の金属
鈍い光沢の金属は微細表面に凹凸があるため、Roughness
を0.2にしてみます。
ついでに色も変えてみました。
レンダリング結果は次のようになります。
ガラス
次にガラスを表現します。
まず、透明なものを表現する場合にはTransmission
を1.0にします。
さらに金属ではないのでMetallic
は1にし、Roughness
は0に設定します。
レンダリング結果は次の通りです。
わかりづらいので今回は環境も表示しています。
すりガラス
上記のガラスの設定のままRoughness
を上げればすりガラスになります。
Roughness
を0.2に設定すると次のような結果になります。
水晶
最後に水晶を表現してみます。
水晶のように透明な物体では、IOR
とSpecular
を設定する必要があります。
これは前節のガラスの場合も設定しなければならないのですが、
IOR
とSpecular
の初期値がガラスのそれになっているため、前節での説明は割愛しました。
さてIOR
は物質ごとに決まっている屈折率を表す数値です。
下記のサイトで紹介されている通り、水晶のIORは2.0になります。
次にSpecular
ですが、これはIOR
を使って以下の式で求められます。
この式はマニュアルに書いてあります。
この式を使って求めた水晶のSpecular
は1.39くらいになるのでこれを設定します。
レンダリング結果は次の通りです。
微妙な差ではありますが、ガラスとは違う見え方になっていることがわかります。
この記事の内容は以上です。
Principled BSDFはこの他にも人肌や磨いた金属、トップコートを施した素材など
様々な材質表現ができますが、それはまた別の機会に。