Unity6で追加された、「ビルド設定」「プレイヤー設定」を複数持てるBuild Profiles機能の使い方についてまとめました。
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Build Profilesとは
Unity におけるゲーム開発では、開発中は Build Settings の Development Build を有効にしておくことが多いです。
また、Player Settings を使って開発環境と本番環境でアプリアイコンを分けたり、Scripting Define Symbols を分けたりすることがあります。
これまでの Unity では、ビルド時にスクリプトを実行することでこのような処理を行っていました。
Unity6 からは Build Settings が Build Profiles に代わり、環境ごとに Build Settings や Player Settings を保持・切り替えできるようになりました。
Build Profilesの使い方
Build Profiles を使うにはまず File > Build Profiles から Build Profiles ウィンドウを開きます。
次に左上の Add Build Profile ボタンを押下し、表示されるウィンドウからプラットフォームを選択して、Add Build Profile ボタンを押下します。
今回は Android を選択しました。
すると Build Profiles ペインに Android の Build Profile が一つ追加されます。
これは初期値としてベースとなる Android の設定項目を引き継いだもので、ベースの設定と異なる部分を変更することでその環境やバージョンなど専用の設定を行うことができます。
デフォルトでオーバーライドされる項目はこれまでのUnityでいうところの Build Settings の項目のみです。
ウィンドウ下部の「Customize player settings」を押下すると、Player Settings についても上書きすることができます。
なお右上の Asset Import Overrides とは Unity 2021.2 で入ったこれのことです。
データの保存場所
設定した Build Profiles は Assets/Settings/Build Profiles 配下に保存されます。
部分的なオーバーライドができると嬉しい
Build Profiles により環境ごとの設定が便利に行えるようになりましたが、実際には「一部のプレイヤー設定だけをオーバーライドする」という機能が欲しいところです。
例えば開発環境でアプリアイコンだけを変更し、それ以外の設定項目についてはベースの設定を引き継ぐ、といったユースケースは容易に考えられます。
現状の Build Profiles ではベースの設定を初期値として引き継ぐだけなので、この辺りは今後のアップデートに期待したいところです。
なお、詳細な情報はないので予想でしかありませんが、Unite 2024 の講演で触れられていた Sub Profiles というのがそれに当たる機能ではないかと思っています。
Graphics Settings も追加されるみたいですね。